番外:裁ち間違い

クリニックとは関係ありませんが、珍しいモノが入荷したので記録しておきます。
  

柄付けが少しおかしいです。着物のことをよく知らない人でもわかるんじゃないでしょうか。
右背(中央右寄り)の下の柄が上下逆さまです。右袖も逆ですね。左背(中央左寄り)にまったく柄がありません。むちゃくちゃに裁断したのですね。全体に柄がずれてきています。

  
持ち込んだ得意先さんに、「こりゃ酷いですね」と話すと、「いやいや、珍しいものではない。バブル期は仕立てが追い付かなくて、見習い中の和裁士も仕事をさせられていた」と。
そうかなあ。その頃は問屋に勤務していましたが、さすがにそんなのは見たことがない。また見習い和裁士であっても、裁断を間違うと取り返しがつかないので、そこは先生が見てやれよと思います。
まあ、お客さんも知らずにそのまま着続けていたらしく、余計気の毒です。そんなものがまかり通っていたとは、憂うべきことです。