赤を地味に「T社T外1」その1


赤を地味にしてくれという、割とよくある依頼です。
普通なら、そのまま彩色で地味にして終わりです。
他の工場でも恐らくこれもそういう判断をして、地味に彩色をするでしょう。
そうしないところが、経験豊富な弊社。
  
赤さが派手なのではなくて、赤の量が多すぎます。
特に上前あたりは花も葉っぱも何もかも赤いです。
落ち着いた感じにするには、赤の色もさることながら、その量を減らさねばなりません。
良く見ると、一旦染め上がってから、わざわざ赤を塗り足したような跡があります。
思ったより地味に上がったので、派手にしようとしたのでしょう。
何も派手にするのは赤だけの仕事じゃないんですけどね。
  
勘案した結果、白っぽい柄は白部分を多くし、
赤い柄のいくつかも、白を主体に他の色に変えることにします。
全体に配色のバランスを取ってから最後に赤色の彩色をするという方向で行くことにしました。
  
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